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Visions of Masochist
自分を律し、行き先を指し示す【Vision】。 しかし、行き先の分からない「背徳の幻想」が、私の中には存在する。
妄想を展開する【14】
「下ろして頂戴・・・、逃げたりしないから・・・。」

 静寂に、静かに波紋を広げるような落ち着いた声で、知加子が私に呟く。どうして女性というのは、本当の修羅場になるとこんなに落ち着いていられるのだろうか。

 さっきまで華奢なうめき声を上げ、苦痛に汗を滲ませ、崩壊寸前だったことが信じられない。

 「知加子・・・、さん・・・?」

 「貴方の話を聞きたくなったの。逃げてどこかに訴えるなんてしないから、ね・・・?本当に、腕が、もう限界なの・・・、これ以上このままだったら・・・、本当に腕が、ダメになりそうだから・・・」

 今度は、私が逡巡する番だった。
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黒人に犯される
 物心ついてから何年も、自慰をしないで終わる一日がないほど、私は自分の性衝動をもてあましつづけている。それは時には妄想となり、時には大胆で、危険極まりない行動に結びつくこともある。

 市役所の部長さんが下着を着けずに女装し、電車に乗っていたところを猥褻物陳列罪で逮捕された、など、いわゆる「破廉恥」罪の報道を見る度、はっきりいって他人事とは思えないところがある。

 人の心の中には、破壊衝動や残虐を好む部分、いわゆる社会生活上は絶対に出してはいけない衝動があるはずだ。性衝動はもちろんそんな衝動の一つだ。
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妄想を展開する【13】
知加子の足下に、私の戦利品が並んでいる。

 【ベージュのストッキング】
 どこででも手に入る何の変哲もないパッケージ。単なるエチケットのため、破れた時の予備に買ったものだろう。知加子はいつも薄いベージュのものしか身につけない。これも、その一つになるはずだった物。

 【使いかけの制汗剤】
 無香料のタイプ。たまたま、自分が普段使っているものと同じものだったが、携帯用の小さなもの。この噴射ノズルが毎日知加子の腋下へと向かっていたことを思うと、無性に自分のものにしたくなった。

 【使い掛けの歯ブラシ】
 ロッカーの中のポーチで見つけた。昼食後に毎日、知加子の手で使われていたもので、大分、ブラシがへたっている。

 【ガムの包み紙】
 知加子の退社後、デスク脇のくずかごから取り出したもの。衝動に耐えきれず、口に運んだ後のもの10枚。

 【カーディガン】
 知加子の席にかけてあったもの。昨日まで、昼間のエアコンの冷気に堪えかね、毎日何時間も知加子の身体を包んでいたもの。えもいわれぬ、知加子の香りをたっぷりと保持していた。
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「仮面舞踏会」【05】
 彼女が私を、「特別なM男性」として扱ってくださっていることに仄かに自尊心を感じ始めていた頃、彼女から「仮面舞踏会」の私書箱にメッセージが届いた。

 彼女のメールアドレスが、そこに書かれていた。

 当時、今のようなフリーのメールアドレスはとても少なかったから、メールのやりとりをするためには、どこのプロバイダと契約しているかを明かす必要があった。もちろん、メールアドレスだけで身元が明らかになるリスクなど、今考えてみれば小さすぎることだったけれど、当時はそれなりに逡巡した。

 結局、リスクより、好奇心が勝った。
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男性の被虐美 ~提起~
 トラックバックを元に新しい話題に転換していただいたことに感謝しつつ、見えない「カタチ」を自分の中に探してみることにした。

さやかさん曰く、
「男性の被虐美を表現できたメディアって・・・どこに?」

 その言葉で、しばらく前に放送されていた佐藤浩市が出演したトヨタのマークXのCMを思い出した。

 【「申し訳ありませんでした」と取引先の担当者のような人に頭を下げる部長役の佐藤浩市。帰り際に、隣に携えた女性部下に「今日の部長、頭下げすぎです、でも、素敵でした」と微笑まれ、複雑な表情。】

 ちょっと飛躍しすぎかもしれないが、男性ならではの被虐美の一つの形と言えないだろうか。

 部下を守るため、組織を守るため、自分が持つ責任で危機を乗り越えるため、自分を投げ出して勝負する姿は「被虐美」と表現するに値すると思う。

 少なくとも私は、自分の心の中のmasochismを刺激されたし、ゾクっ、と来た同好の人がいたであろうことを感じている。
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妄想を展開する【12】
 「そ・・・、それ・・・、どこで・・・っ・・・?」

 バッグの中から一つ一つ取り出される自分の持ち物。

 正確に言えば「かつて」自分の持ち物だった物を、他人の手で自分の足下に広げられる嫌悪感は想像に難くない。足下から見上げる知加子の表情には、まるで、他人に自宅の中を荒らされたかのような嫌悪感がありありと表れている。

 何もかもが、私にとっては予想通りだった。

 今まで夢想している限りだった愛おしい知加子の温もりが、頬を寄せればはっきりと感じられる。知加子から与えられる全てが、私の望みなのだ。

 「嫌ッ!も・・・もうやめて!やめて!!」
 
 慌てて足下のバッグを脚で払おうとして暴れ出す知加子の身体を強く抱きしめ、もう一度唇を奪う。

 そのまま強く吸いたてると、艶めかしい温もりを保ったまま流れ込んでくる唾液を舌で転がし、嚥下する。
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被虐美と加虐美
 最近、ほぼ毎日欠かさずさやかさんのブログをチェックしている。人気blogなので、コメントやトラックバックのやりとりがとても活発なので、スパンキングを中心に、女性・男性、そしてそれをする側、受けたいと思う側それぞれの人々がコメントが見られてとても興味深い。

 「女性の被虐美」を男性が語るスタイルのサイトやblogは非常に多い。私も一人の男性として、また、女装趣味者として、心の中に持つ被虐女性の理想像について語り始めれば、しばらく話題は尽きないと思う。

 しかし、「男性の被虐美」となると、一気に話題が難しくなる。
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妄想を展開する【11】
 知加子の白く柔らかな喉元に、固くとがらせた舌を軽く突き刺すように触れる。そのままほんの少し押しつけると、知加子の柔らかい皮膚が、私の唾液をまとった舌先をほんの数ミリだけ沈んで受け止めている。艶めかしい刺激が舌に与えられ、知加子の身体から溢れた雫たちは私の身体の中に溶けていく。

「いやぁ・・・あっ・・・」

 拒絶の言葉と、反応が、却って私を燃やす。

 爪先へと舌を這わせた時と同じように、鎖骨の上のくぼみから首筋を下から上に、舌先で細かく線を刻み込むように何度も舐め上げる。

 無意識なのか、その動きから逃れようとしたのか、知加子はそのたびに身体を伸ばし爪先立ちになり、身体を持ち上げ続けている。
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妄想を展開する【10】
 肩口を撫でるストレートの黒髪、うつむき加減の表情、自身なさげに背中を丸める仕草、そして、知らず知らず胸元をかばうように両手を組む様子、それは、知加子を印象づけるいくつかの象徴的な部分だった。

 自分にこの苦痛を与えた紛れもない張本人が、自分の目の前にいる。しかも、その姿は、嫌悪感を催すほど自分の特徴を盗み、奇妙な裸身を目の前に晒している。

 (な・・・、なん・・・なの・・・?何が目的なの・・・!)

 知加子が混乱しないはずは無かった。

 
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