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Visions of Masochist
自分を律し、行き先を指し示す【Vision】。 しかし、行き先の分からない「背徳の幻想」が、私の中には存在する。
「女装M」×「男性S」【14】
 「彼」から指定された「道具」を揃え、久しぶりにチャットルームを開く。数日ぶりの見慣れた画面の中に、彼の名前は無かった。

 (誰かと話しているのかな・・・)

 自分と違い、今日の話し相手はとんとん拍子にステップを進んでいるのかもしれない。そう思うと一つ一つの行為にいちいち理由をつけなければ先に進まない自分が急に恥ずかしくなった。

 【人待ち】

 いつも使っているハンドルネームで入室すると、待機メッセージを叩きつけるように打ち込んだ。「彼」なら私だとわからないはずはない。そして、「彼」以外の誰とも話すつもりは無かった。
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低周波治療器
「ベイビーエンタテインメント」の「ポルチオエステサロン」によく出てくる電気責めのシーンは印象的だ。

 特に外国のSMサイトで、凝った仕掛けの責め具を見かけることがあるが、どこの電気製品売り場にでも見かける「低周波治療器」を使った責めを見る度、どんな感覚なのかを想像してははっと我に返る。

 大抵の低周波治療器には、パッドが2つ付いている。

 両肩、もしくは腰の両サイドに着けることを想定しているから当然だと思うが、先日、新製品が発売されたことを知った。
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「女装M」×「男性S」【13】
 女性の装いを完成させるために必要で、かつ男性が手に入れにくいものがもう一つある。

 「靴」だ。

 靴、と一言でいっても、ミュールだったり、ブーツだったり、パンプスだったり、女性の靴は、「装う」といえばスーツに革靴程度しかパターンのない男性と違い、選んだ洋服それぞれと一緒に、全体をまとめていく華やかさに溢れている。

 「彼」と初めて逢うことになった頃、街には真夏の日射しが毎日照りつけ、ノースリーブにシースルーのストッキング、ピンヒールのミュールを履いた女性が溢れていた。

 細い、とは言えないまでも、シェーバーで翳りを取り去った自分の白い肌にストッキングを履けば、私の脚もそれなりには見せられる脚になるはず、だった。
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【目次】Review
 今まで 今まで、何百本とSMビデオを見てきた。

 もちろんいいものもどうにもならないものもある。

「いいもの」は手元に残しておきたい・・・、と思うのだが、全部買っているとお財布が持たないし、いい社会人になってから、近所のレンタルビデオショップでSMビデオを借りるわけにもいかず、ビデオBOXで観るだけで済ませるようになって大分たつ。

 一回で5~6本借りられるのはいいのだが、時間に追われ、「ここぞ」という場所を短い時間で探すために早送りを多用してしまう。一度流し見してしまった一本はなかなかストーリーを追って最初からじっくり観ることもない。

 制作者にとっては悩みの種だろう。

 いいと思ったものは、どこの何というビデオだったかくらいは記録しておきたいと思っていたところ、最近はDMMに揃えられているので、こうしてリンクを張るだけで簡単に記憶を辿ることができる。

 SMビデオ(サンプル動画含む)・小説・雑誌などの中で、記憶に残った作品についての超個人的感想、派生した妄想などを記録しておくシリーズ。
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【奈落の咆哮3】アートビデオ
 もともと、私がSMの世界の魅力から離れられなくなったきっかけは、蘭 光生氏の小説での「浣腸」の描写だった。

 美しい女性に無理矢理浣腸をし、必ず訪れる崩壊の瞬間までの時間、排泄の苦悶と羞恥心にまみれて過ごす姿を楽しむ。その行為の描写に激しく昂ぶった感覚が、今でも私の身体の中でくすぶり続けているし、その昂ぶりは、やがてビデオの中の女性側の感情に向けられるようになっていった。

 私が見たい、読んでみたい、と思うのは、「自分がその女優になってみたい」と思わせてくれる映像であり、画像であり、小説である。
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「主」をめぐる競争
 Mにとって、主の元に自分以外のMがいることを認められるか否かは、きっと主への隷属心が強くなればなるほど大きな課題になっていくのだろうと思う。

 「御前だけを奴隷と認める」

 実際に御主人様がそう口にする度、私は最大限の感謝の気持ちと幸福感と共に、その言葉を聞くために努力し、他の奴隷候補と実際に競争したい、という欲を感じる。

 御主人様は他の奴隷を持っていないはず、私で満足していないはずはない、という自負心は、実は慢心と紙一重だ。
 
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「女装M」×「男性S」【12】
 「男性」の姿のまま、女性しか使わないものを手に入れることは、当然のことながら何らかの「言い訳」が必要になる。
 ブラジャーやショーツを男性に買いに行かせる女性など、いくら時代が変わったとはいえ、普通ならあり得ないだろう。女装する男性向けのショップもあるにはあるが、今度はデザインが古くさかったり、第一、値段が異常に高く、買うことを躊躇せざるを得なくなる。だから、やっぱり通販は、私達のような存在にとっては、頼みの綱のようなものだ。

 しかし、「選ぶ」という行為は、通販では叶えにくい。どんなに立派なカタログでも、Webサイトでも、視覚以外の感覚を「選ぶ」ために使うことはできない。

 薫りを嗅がなければ香水は選べない。そして、男性が身につけるものよりも、女性のそれの方が、ずっと身体のサイズぴったりに作られている。「彼」の指示どおりに一つ一つそれらを集め始めた私は、実際に手にとって試してみなければならないものが思いの外多いことに気がつき始めていた。
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「女装M」×「男性S」【11】
 それから数年間、「彼女」の姿が頭の中から離れた日は無かった。

 きっとそれは、「彼女の何か」が、「その時の私」の琴線に触れていたからなのだろう。自由恋愛が許されない立場にありながら心を動かされた原因が何だったかを分析することは、今となっては難しいことだけれど、「男と女」には、そういう、一時だけの磁力がはたらくことがあるような気がする。

 そして、そういう一時だけの磁力は、時に甘美な麻薬のように心を蝕み、やがてその「一時」が過ぎてしまえば、記憶に留めておく価値すらない心の煤となってしまうのだろう。

 一年で一番大切な日、彼女を想ってカードを選んだ日の気持に、私がもう戻ることはなく、そして、「一時」のことを心の過ちのようにすら感じるのは、なぜなのだろうか。
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 机の奥を整理していたら、小学生の時、地域の祭りで出し物として踊りを練習したときに使っていた「錫杖」に付けていた鈴が4個、出てきた。

 取り出そうと箱を上げた瞬間、澄んだ音色が響く。

 学年全員で、扇子と錫杖を使った激しい動きの振り付けを練習していたことを思い出した。それまで、リズムダンス風の出し物を続けていた流れに逆らって、「和」の出し物に方向転換した当時の教員たちが何を思っていたのだろうか。

 いまではその理由を知るよしもないが、たまたまその時、「錫杖」を手作りするために取り寄せた鈴がとても本格的で素晴らしい音色を奏でたことは、いまでも忘れられない。

 祭りが終わり、錫杖を分解した時、なんとなく取り外した鈴を捨てられずにしまい込んでいた。
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