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Visions of Masochist
自分を律し、行き先を指し示す【Vision】。 しかし、行き先の分からない「背徳の幻想」が、私の中には存在する。
「女装M」×「男性S」【08】
「そう・・・、ですね・・・、来週くらいなら・・・」

 曖昧な含みを持たせながら、あきれられない程度には前向きに、返事を返す。答えながらまた悩み、そして、さらに返事を待つ。

 「わかりました。私も来週なら時間が作れると思います。この間探してもらったホテルの予約はできましたか?」

 はっきりと、そして確実に前進されていく。私は、縄に絡めとられるようにその後を追う。

 「はい・・・、何曜日にしますか・・・?」

 ひとつひとつ、私は「彼」の磁力の強さに惹かれていく。
 その日、提示された「条件」はまだ続いた。

 ・可能なかぎり全身の体毛を剃っておくこと

 ・口枷、革の目隠し、ペニスを責める器具を用意すること

 ・腋の下、脚の指、首筋に、香水の薫りをまとっておくこと


 「条件」は「彼」にとってとても大切なもので、全てをきちんと揃えておかなければ、「彼」を幻滅させてしまうことは明らかだった。

 ただ、その日、彼が以前提示した「アームザック」はあまりにも高価だから、と、ペニスとアナルを責めるための拘束具と口枷、目隠しを準備すればよいと「条件」を変更した。

 翌日から、私は一つ一つ、「条件」の準備を始めた。

 少しでも早く準備をせずにはいられず、仕事が終わると、目白の「アール」に向かう。

 駅前の喧噪を通り、線路沿いの道路に入ると、急に人通りが少なくなる。夕焼けが残る空をバックに、駅から自宅に向かう人々が時折行き交う中、ガードの下をくぐると、小さな看板だけが置かれた入り口が見つかった。

 アルミサッシのドアを開けると、中には、革製の器具、バイブレーターなどが無数に並んでいる。

 「ペニス責め具は、好きなものを選んでください。何を貴方が選ぶか、愉しみです」

 「彼」がそう言ったのは、こうして無数の道具の前で、どれを選ぶか悩んでいる私の姿と感情までもが愉しめる材料だからなのだろうか。

 私は、ひとつひとつ、道具を手にとって確かめるけれど、たまたま、店員が女性だったこともあって、サイズがいくつかあるもののどれを選べばいいかを訊くことをためらっていた。

 30分ほど、くまなく店内を眺め、

 「O-86 空圧式ペニス責具」

 と書かれた道具を、選んだ。

 「こちら、男性用ですが、よろしいですね?サイズの交換等は、基本的にはできませんので、中身を確かめられますか?」

 店員の女性が、なんのてらいもなく、確認を促す。確かに、そういうことが多いのだろう。一度身につけてから、というわけにいかない商品ばかりだから、慎重になるのも無理はなかった。

 「こちらがバットプラグになります。革のケースにローターを入れて使ってください」

 アナルに装着するための「バットプラグ」は、コードがない細長いタイプのもので、底の部分を捻るとスイッチが入り、振動をアナルに送り込み続けるだろう。また、細長い形状から、アナルがそれを喰い絞める形になることも想像できた。

 ペニスを包む筒状の部位には、内側に鋲が付けられ、ゴムのポンプを握るたびにチューブが膨らみ、ペニスを圧迫するように作られている。

 さらに、

A-83 ソフトアイカフ

A-10 バイトギャグ

を選び、通勤用のバッグの中に押し込んで店を出る。

 街は、もう、すっかり日が暮れて夜の様相を呈していた。
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コメント
この記事へのコメント
ドキドキ・・・
 お話の途中なのでコメントを控えてたんですけど、だんだん盛り上がってきました♪淡々と進んでいくのに何で、こんなにドキドキするんでしょう。しかも、この責め具って・・・すごーく痛いんですよね。
クラ:*:・゚☆ (((@。@))):*:・゚☆ クラ
2007/01/25 (木) 00:54:33 | URL | さやか #DS51.JUo[ 編集]
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