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Visions of Masochist
自分を律し、行き先を指し示す【Vision】。 しかし、行き先の分からない「背徳の幻想」が、私の中には存在する。
ふたりぼっちの世界
 後ろめたさのない「ふたりだけの世界」が恋人同士のものならば、御主人様と私の世界は、「ふたりぼっちの世界」なのかもしれない。

 SMも一つの趣味(と言い切るのはとても抵抗があるけれど)なのだから、趣味を通じて同好の士の輪が拡がっていったり、その輪の中の誰かと誰かが時に繋がり、そして、呼応しあったりすることもあるのかもしれない。

 御主人様と私の世界。御主人様の足下に傅く私の視界には、いつも御主人様しかいない。

 固く折り重なった自分の殻を一つ一つ破り、無防備な表情と剥き出しの性衝動を露わにして喘ぐ私の顔は、長い長い時間を掛けて、やっと御主人様だけに見せることを解放したに過ぎない。

 切磋琢磨してSM道を極めるつもりもなければ、SMを大人の愉しみとして割りきった付き合い方をすることもできない私ができることはただ、一つだけだ。

 御主人様の前で自分の欲求を解放する。

それしか、できない。

 長い長い時間が、かかった。

 私にとって御主人様は、自分のM衝動を何でも開示できる一人の女性だった。自分の頭の中の妄想、そして、一人で完結させようともがいた出来事を、なんのてらいもなく伝えられたし、半ば、そんな自分を茶化して話したこともある。

 跪いて足指に舌を這わせることを許してもらったのは御主人様だけだし、ほんの一回だけのSMクラブでのプレイを除けば、男女の関係を保ったSM行為を持ったのは御主人様しかいない。なのに、なぜ、長いこと、私は御主人様の下僕にして頂きたいと訴えもせずに過ごしていたのだろう。

 一度は、断ち切ってどこにでもいる普通の男性として歩こうと思った。一通り、したいことを経験すれば、それで満足するはずだと思っていた。

 それから、何年も、お互いにSとMの嗜好をもつ友達、という微妙な距離を保ちながら、その距離を縮めて寄り添うことを選んだきっかけに、なにか必然はあったのだろうか。


 いつからか、もう、それを分析しようとは思わなくなった。

 私は、私を下僕と呼んでくださる御主人様の胎内に潜むSの衝動を愛している。そして、その衝動を宿す御主人様そのものを愛している。

 愛しているから壊したい、そう思われていい。

 たどり着いたところは、とても単純な世界だった。

 御主人様と、私の世界。ずっと固い殻を破れないままだったひとりぼっちが二人。

 この人がいい、この人しか必要ない。

 主人と下僕の関係として、こんなカタチもあることを、最近になって、知ったような気がする。
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コメント
この記事へのコメント
答え
 ドコにも結論が無い事もある。
今日の答えが明日の正解じゃない時もある。
ただ、相手の気持ちを愛おしく思えれば・・・・
まどろみの中で幸せを
見つけられるかもしれない。
2007/07/04 (水) 01:11:05 | URL | さやか #DS51.JUo[ 編集]
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