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Visions of Masochist
自分を律し、行き先を指し示す【Vision】。 しかし、行き先の分からない「背徳の幻想」が、私の中には存在する。
自分を初めて「女」にした瞬間【01】
 私は、初めてストッキングを履いた日、ウイッグを着けた日、女性ものの洋服を身につけた日、メイクをした日のことをどれもよく覚えている。


 恐らく、女装に一時期でもはまったことがある人なら、同じではないだろうか。


 母親、妻、姉妹の下着、洋服・・・。


 もし手に入るところにそうしたものがあったなら、戯れにでも初めて手を伸ばした時、「やってはいけないこと」を破る意識を、きっと、持ったことだろう。


 私は、一人暮らしになってから女装を始めたから、黙って手の届くところには、何一つ「道具」は無かった。
 通販で下着を買い、スーパーの衣料品売り場で、さも家族が見繕っておいた洋服を代理で買うようなそぶりで買い、薬局で、家族に頼まれた化粧道具を補充分だけ買ったように見せかけて・・・。


 単純に身につけることだけで女性の感覚を味わえる下着や衣類と違い、メイクで「女性」になるためには、それなりの技術が必要だと思う。


 「メイクをするという禁断」を破った結果によって、その後の女装への想いは、きっと変わるだろう。


 数日ひげを伸ばし、丁寧に身体全体を暖め、新品の替歯を取り付けたカミソリで、顔全体をシェーブしていく。皮膚の底から黒色を主張する毛の一つ一つを、なるべく消し去るために、私は何度も何度も肌を確かめた。


 ストッキングの布地を出来るだけ大きい面積で感じるために、両脚とビキニラインまで完全に剃毛した両脚は、筋肉がおとなしくしていさえすれば、それなりに見えそうに思えた。


(あとは、化粧だけ、なんだけど・・・)


 通販で準備したウイッグを着けた瞬間、男性であった自分の顔が、突然違和感を持って鏡に映し出されている。


 透明感の少ない、硬い皮膚の表面も、毛穴が目立つことも、唇がピンク色にふっくらしていないことも、眉毛が太いことも、全てが許せなかった。


 メイクで、それが変えられるなら・・・。


 私は、女性誌数紙のメイク特集と、近所のドラッグストアで準備したメイク道具をかがみの前に並べながら、初めてのメイクを施そうとしていた。
 
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テーマ:女装 - ジャンル:アダルト

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